「思考の整理学」を読んでみての感想
お茶の水女子大学名誉教授として活躍した外山滋比古さんの著書「思考の整理学」を読んだ。
約30年前に出版されたものにも関わらず、内容に古臭さをほとんど感じないことに驚いた。
今後、人間の仕事はコンピューターに取って代わり、どんどん人間の求められる性質が変わってくると本書で述べられていた。
そして、著者はコンピューターでは補うことができない創造性を強く持つことが現代社会を生き抜く術だと説いた。
自動運転が可能な車が登場し、病気の手術はロボットが行うなど、今まで人間が行ってきた仕事をロボットやAIが受け持つようになる。その一方で動画配信サービスやSNSの普及により、クリエイティブな才能を発揮できる機会も増えてきている。
著者の予測や思考が令和の時代を見事に捉えていることに興奮を覚え、あっという間に読み終えてしまった。
そして、この本は一貫して「考える」楽しさを教えてくれる。
「思いついた発想や思考は一度、寝かせることで発酵が始まり、奥の深い内容になる」
「良いアイデアは、気合を入れても意外と出てこない。むしろ、寝起きや運転中など全く関係ない場所で出現する」
「書いたり喋ったりすることで、意外な考えやひらめきが生まれる」
など、私にとって目から鱗なエッセンスが盛り沢山だった。
読んでいない方は是非とも一度読んでみて欲しい。